AI技術だけでなく運用サポートも重要、「オンワード・マルシェ」が語るgooの充実のサポート体制
御社が展開しているサービスの概要を教えてください
藤原氏:「オンワード・マルシェ」は、日本の本当においしいものを集める、というコンセプトで厳選したグルメサイトです。約450社のお取引先から、4000品目以上の”知る人ぞ知る”商品を取り揃えています。
2019年3月にシステムのフルリニューアルを実施して、フロント・バックオフィス機能も充実させました。その中の一つが、定期購入・頒布会サービスです。「オンワード・マルシェ」はギフト商品も多く取り揃えていますが、実は自家利用も多く、「自分のために定期購入したい」というニーズに応えた機能です。最近は、富士屋ホテルさんのホテルブレッドセットなんかが人気ですね。
最近リニューアルしたばかりとのことですが、どういった部分に力を入れたリニューアルなのでしょうか?
藤原氏:まず、機能の拡充です。お客様がより使いやすく、楽しく買い物ができるよう、検索の人気ワードを表示する「トレンドワード機能」や、絞り込みをしやすくする「タッチサジェスト機能」を追加しました。タッチサジェストはよく利用されている絞り込み条件を自動で表示できるので、より簡単に目的の商品にたどり着きやすくなったと思います。
藤原祐樹課長代理
また、UIUXのフロント面のリニューアルだけではなく、システムの入れ替えも実施しました。元々、「オンワード・マルシェ」は「ONWARD CROSSET(オンワード・クローゼット)」のシステムを間借りする形で運営していました。ですが、「オンワード・クローゼット」はファッションサイトなので、食品を売るには適さない部分も多くあったんです。その度にカスタマイズを入れなければならず、効率的ではなくて。
そういう部分の改善も含め、リニューアルをするに至りました。そのリニューアルに合わせて、検索も外部ASPを利用することにしたんです。
初めて検索エンジンの外部ASP利用。
決め手は「機能が充実しているか」と「サポート体制が
しっかりしているか」。
これまでは、検索エンジンの外部ASP利用はなかったのでしょうか? また外部ASPを利用することにした経緯は?
藤原氏:検索エンジンについて、リニューアル前はパッケージの標準機能を使っていました。そのころから検索については課題はあったので、改善したいと思っていました。リニューアル時に乗り換えた新しいECパッケージでももちろん標準機能として検索はあったのですが、やりたいことが色々あり、運用や将来のことを考えると、外部の検索エンジンを導入する方が効率的だよね、という話になったんです。
実際、検索を専門にしている会社は機能も充実していますし、カスタマイズも柔軟にできますしね。
検索において、どのような課題があったのでしょうか。
藤原氏:まず表記ゆれですね。「オンワード・マルシェ」では4000品目の商品を取り扱っており、カテゴリもかなり多岐に渡っています。おかずとかスイーツ、日本酒、調味料など……食品ならではのバラエティですね。なので、このカテゴリを対応すれば大丈夫、ということがなく、運用に苦慮していました。
お客様の中には、決め打ちで「この商品が欲しい」と探している方もいます。そういう方は商品名をキーワード検索するのですが、それでも商品名が漢字なのかカタカナなのか、あるいはローマ字なのか、曖昧なケースも結構あります。そういうユーザーを救済したいという思いがありました。
ちなみに、同じ問題は社内でもあって、社員からも「検索精度が悪い」という話が出ていましたね。社員でも、商品の正式名称を正しく入力できないケースもあったんです。
表記ゆれの解決がエンジン選定の重要なポイントということですね。
藤原氏:ポイントの一つではあります。ただそれだけではなく、いかに運用サポートをしてくれるか、という点も重視しました。goo Search SolutionはAIによる検索結果と表記ゆれの自動最適化を重要な機能として位置付けていますが、重要なのはそれだけではないと考えています。もちろん最新技術の活用も大事であることに変わりはありませんが、人手でのサポートをしっかりしてくれるのか、という点は一番重視した点ですね。
実際にご利用いただいて、運用サポート面は如何でしょうか?
藤原氏:「オンワード・マルシェ」ならではのサポートをしっかりしてくれていると思っています。今も実際に月一ペースで定例をしていただいていますし、改善提案もしていただいています。当初提案頂いた通り、継続した運用をしていただいていますね。
それに、開発時のサポート体制もしっかりしていた点もありがたかったです。今回のリニューアルプロジェクトでは、goo Search SolutionやECパッケージ会社だけではなく、他にも多くの関係者が絡んでいたんです。体制が大きくなると、試験も複数にまたがり話が複雑になりがちですが、そのあたりもしっかりサポートしていただきました。
導入後は社内での評価も上々。運用サポートも
「提案通り」で継続した改善ができるのが◎
導入後の効果は如何でしょうか。
藤原氏:徐々に成果が出てきていると思っています。ヒットする確率も、かなり上がっていると実感しています。以前は「はんばーぐ」とひらがなで検索しても何も出てこなかったんです。でも今は出るようになりましたし。これは社内でも言われていて、以前より検索が出るようになったと言われます。
また今回の検索改善では、検索結果を「おすすめ順」や「レビュー順」など、これまでになかったソート順で並び替えできるようにしました。あとは、ファセットカウントを表示できるようにもしています。些細なことですが、こういった細かい機能と気配りが、より商品を探しやすく、買い物のしやすいサイトに繋がると考えています。
実際の数値としての計測結果はありますか?
藤原氏:CTR、CVRベースでは、1.2~1.5倍まで改善しました。数字としては結構インパクトのある数値です。
外部の検索ASPを利用したのは初めての試みでしたが、やはり検索専門のサービスなので、機能充実してますし、精度も高い。特にサポート、運用についてもしっかりやってくれているので、その点については感謝しています。
今後の「オンワード・マルシェ」の展開についてお聞かせください
藤原氏:サイトとしては以前から「美味しそうに見える」というところに重点を置いているので、今後もそういうことをしていきたいです。例えば、有名グルメ誌の方に監修をしてもらったり、撮影や執筆を自社でやっていたりということも今もしています。お客様から「美味しそう」「オシャレ」と言われるサイト作りをしたいですね。
検索のところで言うと、検索は「良い買い物体験をする」という上で、重要なポイントだと思っています。お客様は必ずしも目的の商品を探しているわけではなく、ふらっと立ち寄ってみた、みたいな方もいらっしゃると思うんですね。でもどちらの場合でも、検索を使って商品にたどり着きます。なので、いかに魅力的な商品を検索結果に出してあげるかというのは、大切にしたいです。
ありがとうございました
株式会社オンワード樫山について
「23区」「自由区」「組曲」「ICB」などの自社ブランドのアパレルに加え様々な海外ブランドもライセンス展開している。ECサイトはアパレルを取り扱う「ONWARD CROSSET」のほか、お取り寄せグルメ・食品ギフトを取り扱う「オンワード・マルシェ」を展開している。
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