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表記ゆれとは?ECサイトにおける原因と解決策をわかりやすく解説

2022年2月1日

ECサイトを運営していく上で、サイト内検索における「表記ゆれ」の対策はとても重要です。表記ゆれの対策をおこたると、機会損失やユーザビリティの低下を招きかねません。そこで今回は、表記ゆれが発生する原因と、効果的な対策について解説します。

目次

表記ゆれとは?

サイト内検索における表記ゆれとは、同じ商品を探しているにもかかわらず、検索で使う単語(検索クエリ)が人によってバラバラな状態を指します。例えば、果物の「りんご」を探す際に使われるキーワードが「りんご」「リンゴ」「林檎」「アップル」「Apple」「apple」など多岐にわたることを表記ゆれと呼びます。

表記ゆれには、さまざまな種類があります。大文字と小文字、ひらがなとカタカナ、正式名称と略語、類義語、送り仮名の違いなどです。そのほかにも、スペルミスや純粋な誤字脱字なども表記ゆれのひとつとなります。

表記ゆれが起こる原因

皆さんは次のイラストのような「箱に入ったティッシュ」を見て、どのような呼称を思い浮かべるでしょうか。

これは実際にユーザーの入力の違いにより発生した表記ゆれの事例ですが、箱に入ったティッシュペーパーを検索する際に「ティッシュ」「ボックスティッシュ」「ティッシュ箱」「てっしゅ」「BOXティッシュ」「ティシュー」「ボックステイツシュ」といった、さまざまな単語が使われていました。同じ商品であっても、検索で使われるキーワードは多岐にわたるのです。

商品の一般名は、年齢や性別によって呼び方に揺らぎがあります。例えば、シニア層が「ズボン」と呼ぶ商品を若年層は「パンツ」と呼ぶ傾向がありますし、「ブラウス」という言葉を女性はよく使いますが男性はあまり使わないでしょう。箱に入ったティッシュは、シニア層なら「ちり紙」や「はながみ」という言葉を使うかもしれません。一般名の呼称には揺らぎがあり、多くの表記ゆれが発生していることを覚えておいてください。

表記ゆれを放置するデメリット

表記ゆれへの対策をおこたると、さまざまな問題が発生します。ECサイトで特に注意すべきなのは「機会損失の発生」と「ユーザビリティの低下」です。

機会損失の発生

表記ゆれへの対応が不十分なサイト内検索エンジンでは、検索結果に商品が正しく表示されません。例えば、りんごの商品マスタに「りんご」というキーワードしか登録されていないと、ユーザーがそれ以外のキーワード(リンゴ・林檎・アップル・Apple・apple)で検索しても商品がヒットせず、検索結果に表示されないということ(0件ヒット)が起こります。

サイト内検索で何度も0件ヒットが発生したら、おそらく多くのユーザーは、そのECサイトには「目当ての商品が売っていない」と判断するでしょう。そして、そのままECサイトを離脱してしまう可能性があります。

NTTレゾナントが実施した調査では、キーワード検索で商品が見つからなかった場合、再検索する回数は「3回まで」と答えたユーザーが7割を超えました。商品が出るまで検索を試すと答えたユーザーは2割弱にとどまっています。0件ヒットが頻発するECサイトは、多くの機会損失が発生している可能性があるのです。

検索を利用する方は、もともと購買意欲の高いユーザーと言われています。しかし商品が検索結果に出ないことで売り逃してしまう。こうした非常にもったいない状況が多くのECサイトで発生しています。

ユーザビリティの低下

商品を見つけにくいECサイトは、ユーザーにストレスを与えます。気になる商品があってECサイトを訪れたのに、目当ての商品がなかなか見つからない。何回検索しても0件ヒットになってしまう。そういったネガティブなユーザー体験を防ぐためにも、表記ゆれの対策は不可欠です。

表記ゆれの問題は、FAQページやチャットボットでも起こります。FAQページが表記ゆれに対応できていないと、ユーザーが探している情報が検索結果にヒットしにくくなり、ユーザーの疑問を解消できません。その結果、買い物をやめてしまうユーザーが出てくるでしょう。また、FAQページがうまく機能しないことで、メールや電話での問い合わせの件数が増え、スタッフの業務が増える(対応コストが上がる)ことにもつながります。

問い合わせの一時対応をチャットボットで行っている場合、チャットボットが表記ゆれに対応していないと、ユーザーが入力した言葉に対して正しい会話を返すことができません。それではユーザーの不満が募り、チャットの利用率が下がるばかりか、「不便なツールを入れているサイト」というマイナスイメージを持たれてしまうリスクもあります。

表記ゆれの効果的な対策とは?

ここからは、サイト内検索の表記ゆれ対策について解説します。表記ゆれの対策は手動で行う方法と、AIを活用して自動で行う方法があります。

表記ゆれのパターンを手動で登録

表記ゆれの問題を解決する方法の1つに、手動で表記ゆれのパターンを登録するというものがあります。その中でもさらに2つの方法に分けられ、商品ごとに表記ゆれのキーワードをリストアップし商品マスタに登録する方法。そして検索エンジンに表記ゆれを登録する方法があります。商品マスタに登録する場合は、新しい商品を追加するたびに商品マスタに登録する必要があるため、より人手が掛かります。

しかしいずれにしても表記ゆれのパターンを人間が探し、人間が登録するという手段です。気が付いたときにすぐに対応できるというメリットがある一方、デメリットもあります。作業に多くの労力を必要とし、商品数が多いECサイトでは対策に人手と時間がかかり過ぎるのです。

また辞書登録する担当者の想像が及ぶ範囲の言葉しか対応できない、またスタッフ個人のスキルに依存するという問題もあります。更に辞書登録は「ここまですれば終わり」というものではないので、継続して対応をしていく難しさもあります。

手動対応は人が想像しやすい対応となるので一見「良くなった」ように見えますが、対応ができる範囲は限定的。手動の対応で大きな効果を見込むのは難しいと言えるでしょう。

「表記ゆれ辞書」をAIが自動的に作成・更新する

ECサイトでは表記ゆれの新しいパターンが次々に出てきますから、その都度、表記ゆれに対応する必要があります。

そこでNTTレゾナントでは、表記ゆれ辞書をAIが自動的に更新する(表記ゆれのパターンをAIが自動で追加する)方法を採用しています。NTTレゾナントが提供する検索エンジンにも基本搭載していますが、この辞書機能のみを簡易的にご利用いただける「goo 表記ゆれ辞書 API Lite」の提供もしております。

この「表記ゆれ辞書API」はあくまでも辞書機能なので、検索やチャットボット自体は既存の検索サービスをそのまま利用できます。導入が簡単なのも特徴のひとつです。

「goo 表記ゆれ辞書 API Lite」は、ポータルサイト「goo」のユーザー行動ログからAIが作成した膨大な表記ゆれ辞書を、APIで提供するものです。ECサイトやコーポレートサイト、FAQページ、チャットボットなど、さまざまなサービスと連携することができます。

使い方はとてもシンプルで、ユーザーが検索したキーワードを「goo 表記ゆれ辞書 API Lite」に問い合わせると、そのワードに付随する表記ゆれワードが返却されます。その戻ってきたワードで既存のエンジンで検索をすることで、表記ゆれが吸収された状態になるのです。

辞書の内容は、gooに日々蓄積されるログからAIが毎日更新しています。皆さんがこのコラムを読んでいる今も、AIが辞書を生成しているのです。そのため手動での表記ゆれ辞書運用が不要なほか、人間では想像がつかないユーザーのリアルな表記ゆれを反映した表記ゆれ辞書ができます。

こうしたソリューションを活用すると、表記ゆれに対応するための業務を大幅に効率化できます。またAIを採用することで、スタッフの勘や経験に頼ることなく、常に新しい表記ゆれに対応することができるのです。

◆関連機能
goo Search Solutionの表記ゆれ辞書

表記ゆれの問題は気付きにくい。知らずに顧客離れが進むことも

表記ゆれに関して最後に注意喚起しておきたいことは、「表記ゆれの対応をおこたることで起きる問題の多くは、EC事業者が気付きにくい」ということです。

サイト内検索で商品が表示されていなかったとしても、それによる機会損失の金額を具体的には実感しにくいため問題は放置されがちです。また、サイト内検索の精度が低いためにユーザビリティが下がったとしても、そのことが顧客満足度にどの程度影響しているか定量的に把握する手立ては少ないでしょう。ビッグワードならともかく、テールワードになるとそもそもどんな検索結果画面が出ているのかすら把握していないことが多いのではないでしょうか。

表記ゆれに起因する問題は損害の実態が見えにくいですが、確実に存在します。そして、知らず知らずのうちにEC事業にダメージを与えている可能性があるのです。表記ゆれの対策をおこたっていると、この瞬間も顧客と売り上げを失っているかもしれません。

2020年春以降、巣ごもり需要でEC市場が急拡大し、シニア層を含めて幅広い年齢層のEC利用率が高まりました。これまでECサイトを使ったことがない消費者、すなわち検索リテラシーが低い消費者がサイト内検索を使うようになれば、新しい表記ゆれのパターンも出てきます。今後もEC利用者の裾野が広がっていけば、サイト内検索における表記ゆれへの対応は、ますます重要になるでしょう。

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