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ECサイトのメディア化「メディアコマース」に適したサイト内検索とは?5つのメリットや事例を交えて解説

2022年2月16日

メディアとネット通販が一体化した「メディアコマース」に取り組む企業が、ユーザーとコンテンツの接点を作り出すために、新しいサイト内検索を構築する動きが目立ち始めました。検索キーワードに関連した特集ページやブログ、コーディネート、新着ニュースなどを検索結果に表示し、ユーザーのニーズに合致したコンテンツを、最適なタイミングで届けています。メディアコマースに適したサイト内検索のあり方について、goo Search Solutionの導入事例を交えて解説します。

目次

メディアコマースとは?

メディアコマースとは、情報を発信するメディアの機能と、商品を販売するEC機能が一体化したビジネスモデルのこと。ECサイトを単なる売り場として運用するのではなく、お店やブランドのファンを増やしていくための媒体と位置付け、ユーザーが喜ぶコンテンツを継続的に発信します。なお、メディアコマースのことを「メディアEC」と呼ぶこともあります。

メディアコマースで発信するコンテンツは、商品の使い方に関するコラムや、商品にまつわる特集記事、実店舗のイベント情報、新着ニュースなど多岐にわたります。また、アパレルECであれば商品を取り入れたコーディネートや実店舗スタッフのオススメ。食品ECなら料理のレシピなど、商品を購入することで得られるベネフィットを伝えるコンテンツも王道です。

メディアコマースの事例

メディアコマースの元祖と言えば、糸井重里さんが1998年に創刊した「ほぼ日刊イトイ新聞」(ほぼ日)でしょう。「ほぼ日」は糸井さんが毎日更新しているエッセイ「今日のダーリン」をはじめ、幅広いテーマの連載記事や著名人へのインタビューなど、さまざまな読み物を掲載しています。

商品ページにはECサイトとしては異例の長文と、たくさんの写真を掲載。素材や製法の説明や、使い方を伝えるだけでなく、「商品をセレクトした理由」や「使って欲しい理由」など、売り手の思いまで表現することで顧客を獲得しています。なお、同社の直販事業の売上高は40億2300万円(2021年8月期)です。

メディアコマースの事例は「ほぼ日」の他にも、家具・インテリア・雑貨などを販売している「北欧暮らしの道具店」(株式会社クラシコム)や、クラフトビールのECサイト「よなよなの里」(株式会社ヤッホーブルーイング)などがあります。

日本では2010年前後からメディアコマースが広がりました。当時はECサイトとは別にオウンドメディアを立ち上げ、オウンドメディアからECサイトにユーザーを誘導するケースもありましたが、近年はECサイトとメディア機能を融合させ、1つのサイトで運用することが主流になっています。

メディアコマースの5つのメリット

メディアコマースにはさまざまなメリットがあります。主なものは次の5つです。

①集客力の向上

ECサイトにたくさんのコンテンツを掲載すると、SEOにも効果的です。例えば、ユーザーが商品について調べるときに使うキーワードを特集やブログ記事に盛り込めば、Googleなどの検索エンジンからユーザーの流入が見込めます。また、制作したコンテンツをSNSで拡散し、SNSユーザーをECサイトへ流入させることも可能です。

②商品理解の促進

商品開発のストーリーや商品の使い方、ものづくりへのこだわりなどを記事として発信し、ユーザーに読んでもらうことは、商品についてユーザーに理解してもらう一助になります。膨大な数のネットショップが存在し、各社がしのぎを削っている現在、商品のスペックや価格などを商品ページに記載しただけでは、他社と差別化することはできません。消費者から選ばれるためには、商品の背後にあるストーリーや、自分たちが商品を売る理由などを丁寧に伝えることが必要です。

③ファン化によるリピート促進

ECサイトでコンテンツを継続的に発信すれば、コンテンツを目当てにしたユーザーがECサイトを再訪問するきっかけを作ることができます。コンテンツを起点として、お店とユーザーの接点を創出できるのです。またコンテンツによるユーザーのファン化は、「購入目的」がなくてもサイトに訪問する理由になりますので、ユーザーとの接触機会が増大します。

④ブランディング

企業の理念やスタンスについてブログで発信し、ユーザーに会社のことを知ってもらう取り組みは、共感を起点にファンを獲得することにもつながります。また、ユーザーにとって役に立つ、良質で独自のコンテンツを発信し続けることは、企業のブランディングにも寄与するでしょう。

⑤新しい出会いの提供

コンテンツは1つの商品だけを紹介することもありますが、複数の商品や組み合わせを紹介することが可能です。そのコンテンツに触れることで、②で記載したような目的の商品理解に加え、本来興味の薄かった商品との新しい出会いを提供することもできます。

メディアコマースの課題は「見てもらえない」こと

メディアコマースにおける課題の1つは、せっかく作ったコンテンツが埋もれてしまいユーザーに見てもらえないことです。特集記事やコラムなどを掲載しても、そのコンテンツへの導線がなければ見つけてもらえません。

コンテンツの閲覧数を増やすには、ECサイトのトップページやカテゴリページなどからコンテンツページへの導線を作ることが有効ですが、トップページやカテゴリページの限られたスペースに、すべてのコンテンツのバナーを貼ることは不可能でしょう。特にスマホサイトはファーストビューが狭く、コンテンツへの導線を作ることはパソコンサイト以上に難しくなります。

結果的にコンテンツへの導線を作ることができず、せっかく作ったコンテンツが効果的に機能しないという問題が発生します。

こうした課題を解決する方法の1つが、サイト内検索の結果に商品以外のコンテンツを表示することです。

メディアコマースにおけるサイト内検索のあり方

メディアコマースサイトにおいて、ユーザーにコンテンツを効果的に届けるために、NTTレゾナントが提案しているサイト内検索のあり方について解説します。

そのサイト内検索とは、ユーザーが使ったキーワード(検索クエリ)に関連した特集ページやブログ記事、コーディネート画像、新着ニュース、実店舗のイベント情報などを検索結果画面に表示するというもの。

特集ページやコーディネート、ブログ、ニュース、実店舗のイベント情報などをあらかじめインデックスし、ユーザーが入力したキーワードとの関連性を考慮して最適なコンテンツを検索結果に表示します。

例えば、アパレルのECサイトでユーザーが「コート レディース」と検索したとしましょう。検索結果の一覧画面には、女性もののコートの商品サムネイルが表示されるだけでなく、コートに関連する特集ページや新着ニュース、コーディネートなどが表示されます。

検索キーワードとコンテンツを紐づけることで、ある情報を求めているユーザーに対して適切なコンテンツを届けることができます。「コート レディース」というキーワードで検索したユーザーは、コートに関する特集記事を読む可能性が高いですし、コートのコーディネートを閲覧する可能性も高いでしょう。サイト内検索の結果に商品以外のコンテンツを表示することで、ユーザーとコンテンツの効果的なマッチングが実現するのです。

ユーザーがカテゴリ名などでキーワード検索を使う瞬間は、ニーズが顕在化し、購入意欲が高い状態です。その瞬間にキーワードと関連性が高いコンテンツを表示すれば、そのコンテンツはユーザーの購買意欲を後押しする効果があります。ニーズに適したコンテンツを表示することで、コンバージョン率の向上にも繋がるのです。

コンテンツを検索結果に表示する方法

前章で解説したサイト内検索を実現するには、検索結果画面に表示するコンテンツを、予めインデックスしておく必要があります。インデックスには2つの方法があります。1つはコンテンツページをクローラー(ロボット)がクロールしてインデックスする方法。もう1つはコンテンツのデータベースを連携頂き、インデックスする方法です。goo Search Solutionではどちらの対応も可能ですが、後者の方が精度が高く、かつ開発コストを抑えることができるためオススメしています。前者はインデックスする手間がかかる、データベース連携が難しい場合などにオススメです。
インデックスしたコンテンツ情報は、APIからレスポンスします。コンテンツ専用の検索APIをご提供しますので、商品と混ぜ込んで検索結果に表示することも可能ですし、コンテンツのみを検索することも可能です。

上記のようなデータベース連携を行わずに、検索クエリと関連性が高いコンテンツを検索結果に表示する方法もあります。特定のキーワードとバナー(またはURL)をあらかじめ紐づけておき、そのキーワードが検索で使われた際に検索結果にバナーやコンテンツへのリンクを表示する方法です。goo Search Solutionの「ダイレクト検索」というオプション機能として提供しています。

例えば、アパレルのECサイトにおいて、「入学」や「入学式」という単語と「春の入学式特集」のバナーURLを紐づけておくと、ユーザーが「入学式 服」という単語で検索した際に「春の入学式特集」のバナーが検索結果のトップに表示されます。「ダイレクト検索」はAPI連携などのシステム開発が不要なため、開発費用を抑えて短期間で、メディアコマースに適したサイト内検索を実現できます。

メディアコマースに対応したサイト内検索の事例

メディアコマースに対応したサイト内検索の事例を紹介します。セレクトショップブランド「SHIPS」様の取り組みです。

同社は2021年9月に公式オンラインショップをアップデートした際に、goo Search Solutionを導入してサイト内検索をリニューアルしました。それ以前は、サイト内検索の結果には商品しか表示されませんでしたが、現在は商品だけでなくキーワードに関連するさまざまなコンテンツが表示されます。

検索可能なコンテンツ例

アイテム・・・商品ページのサムネイル
スタイリング・・・店舗スタッフさんが投稿したコーディネート
スタッフ・・・店舗スタッフさんの情報
店舗・・・実店舗のイベント情報
特集・・・特集ページの誘導バナー
ニュース・・・ライブ配信の情報など
アイテムトピックス・・・商品に関するトピックス

SHIPS様がサイト内検索をリニューアルした理由の1つは、「商品以外の膨大なコンテンツを、サイト訪問者に見つけてもらいやすくすること」でした。店舗のイベント情報やスタッフさんが投稿したコーディネート、特集記事、動画、ニュースなど、大事な情報を効率的にユーザーに届ける仕組みを実現したかったそうです。

SHIPS様のECサイトでは、コンテンツやスタッフさんをマイページにお気に入り登録することもできます。ユーザーはお気に入りのコンテンツを繰り返し見ることができますし、スタッフさんをフォローしておけば、好きなスタッフさんのブログやコーディネート投稿などを見逃すこともありません。

SHIPS様は新しいサイト内検索によってユーザーがコンテンツを見つけやすくするとともに、お気に入り登録機能を実装することで、コンテンツを起点としてお店とユーザーのつながりを創出しているのです。

【事例インタビュー】「コーディネート」閲覧のユーザーはPVが3倍、CVRも3倍に ――SHIPS様事例

メディアコマースを成功させるポイント

ブログや特集記事、コーディネートなどのコンテンツは、使い方次第でECサイトにおける購買促進の強力な武器になります。コンテンツのポテンシャルを最大限に引き出すには、ユーザーがコンテンツに出会える仕組みを整えることが欠かせません。ユーザーとコンテンツのマッチングが重要となります。

ECサイトを訪れたユーザーの約8割は、商品を探すために、まず検索を使うと言われています。買い物のニーズが高まっている検索ユーザーに対して、最適なタイミングで最適なコンテンツを届けていく。サイト内検索エンジンを活用して、ユーザーとコンテンツの最適なマッチングを実現することが、メディアコマースを成功させるポイントになるでしょう。

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