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Webマーケティングにおいて重要な情報「サイト内検索キーワード」の活用方法

2021年1月28日

こんにちは。
水上 浩一です。

今回は、Webマーケティングにおいて重要な情報である「サイト内検索キーワード」の活用方法についてお話したいと思います。

■検索目的を予測する

ウェブサイトを構築する際、ウェブマーケティング的に核となるのが「ターゲットキーワード」です。「ターゲットキーワード」とは、たとえばECサイトにおいて、「購買確率の高いユーザーが検索するであろう、かつ集客力の高いキーワード」を指します。たとえばチーズケーキを販売しているECサイトがターゲットキーワードを選定したとき、当然チーズケーキを販売しているのだから、チーズケーキがターゲットキーワードだろう、と予測します。

またターゲットキーワードによる集客力を調査するのによく使われるのが、Googleアドワーズ広告の管理画面から利用できるキーワードプランナーというツールです。
これはGoogle検索上で、キーワードの月間検索数を調べることができます。

一例を挙げてみます。
『チーズケーキ』のGoogleでの月間検索数は、繁忙期(2月)には10万回以上あります。
1万回以上あるキーワードを「ビッグキーワード」と呼ぶことがありますが、『チーズケーキ』というキーワードで、集客力はありそうです。
では次に、『チーズケーキ』というキーワードの購買確率を調べます。
購買確率の調べ方の一つは「実際にGoogle検索をした結果画面(SERPs)を調査する」という方法が一番簡単で確実な方法です。
今回はECサイトでチーズケーキを販売するのが目的ですから、検索結果画面(SERPs)の1ページ目を調査したときに、販売サイトが多くリストに掲載されていることが重要です。経験上、1ページ目に表示される7/10サイトがチーズケーキの販売サイトだった場合、そのキーワードは購買目的で検索するユーザーが多いと予測できます。
その理由は、検索結果画面はある意味「アクセスランキング」のようなものだからです。みなさんが血眼になってSEO(検索エンジン対策)を頑張るのも、上位にランクされればアクセス数を多く獲得できる可能性が高いからです。ちなみに検索順位別のクリック率は以下の通りです。(英NetBooster公開2014年検索順位別クリック率)

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上記を見ても、上位に位置するほどクリック率は高いことが分かります。
逆にいうと、11位以降(2ページ目以降)にランクしてしまうと、クリック率は2%前後になってしまいます。
つまり、いかに1ページ目にランクインするかが、重要であるか分かります。

話を元に戻すと、Google等のサイト検索結果は、ほぼクリック数順に並んでいることが予測され、1ページ目のリストにチーズケーキを販売しているサイトが7つ以上掲載されていれば良いことになります。

しかし、実際に検索してみると上位10サイトのうち、実に6サイトほどがチーズケーキの作り方を掲載しているレシピサイトです。残りの4つはチーズケーキのお店の紹介であり、ネット販売をしているお店もありますが、メインは実店舗への誘導が目的のようです。
つまり、チーズケーキをネットで販売しようと考えているECサイトがターゲットキーワードを『チーズケーキ』に設定しても、購買確率は低いことが言えます。
このようにターゲットキーワードを選定するのは非常に難しい場合があります。

■サイト内検索キーワードは購買確率が高い

それではネットショップに来訪したユーザーがネットショップ内で検索する「サイト内検索キーワード」はどうでしょうか?
ユーザーはすでにネットショップに訪問しており購買確率は高い、つまり買う気満々であることが予測できます。
そのユーザーが検索するキーワードも当然、購買確率が高いと予測できます。
ですから、ターゲットキーワードを選定する場合、有効な情報の一つとしてサイト内検索キーワードを選択肢に加えるのは賢明といえます。
実在するネットショップの一例になりますが、Google Analyticsによる来訪キーワードが取得できていた際に、そのキーワードをピックアップして、サイト内検索キーワードと比較したことがあります。結果は、15~20%ほどの確率で一致していました。
一致しているキーワードの内、コンバージョン(購入)したキーワードは約10%前後一致しているというデータもあります。
Google Analyticsでは数年前より、検索エンジンのhttps化の影響で、来訪キーワードはほぼ取得できなくなってしまいました。現在ではほぼ0と言ってよいと思います。
その点からもWebマーケティングの観点から、サイト内検索キーワードの重要性はますます高まっていると言えます。

■サイト改善や商品企画にも使えるサイト内検索キーワード情報

ここまでの事例はWebマーケティングの「集客」にまつわる情報でしたが、自社サイト内検索キーワードはそのほかの場合にも大変役立ちます。

  1. 自社サイト内検索キーワードで検索数の多い商品の種類別キーワードは、Google等での検索とは違い、人気のあるキーワードではなく、サイト内で「探しにくい」キーワードの場合が多くあります。
    そこでサイト内キーワードを参考に動線を設置する等、改修したところ該当商品の売上が大幅にアップしました。
  2. 自社サイト内検索キーワードで検索数の多い商品の種類別動線を改修して設置しました。その結果、該当ページがGoogleに評価され、SEOで1位にランクアップ。結果、セッション数を大きく上げることにも成功しました。
  3. 自社サイト内検索キーワードでよく検索されているキーワードに『甚平』がありました。そのネットショップは男性専用の着物を販売しているショップでしたが、『甚平』の取り扱いはありませんでした。外部情報として『甚平』は父の日によく売れると言われており、販売を検討することになりました。
  4. 自社のECサイトで商品カテゴリ名を掲載するにあたり、具体的なキーワードを掲載していなかった。そのため、具体的なキーワードを数多く検索されていました。
    そこで、具体的なキーワードをカテゴリ名に積極的に記載したところ、売上が大幅にアップ。例えば、パーティードレスを販売するネットショップで『ドレス』としか掲載していなかった。しかし、サイト内検索では『パーティードレス』や『結婚式二次会ドレス』といったキーワードが多かった。そこで、『具体的なキーワード』+『ドレス』の名前でカテゴリ名を積極的に記載したところ、売れるようになった。

このように自社のECサイト内検索は、ユーザーに対する利便性だけではなく、サイト運営側にとってもWebマーケティングの観点から重要な情報を収集できるツールと言えるでしょう。

水上 浩一(みずかみ ひろかず)

「水上 浩一EC実践会 for FutureShop2」講師
株式会社ドリームエナジーコンサルティング代表取締役

ランチェスター戦略の効果的なウェブマーケティング活用を中心とした勉強組織
「水上 浩一EC実践会 for FutureShop2」を全国で展開中。
2017年3現在、17地域、受講者数は2500名を超える。
講演・セミナー回数は年間240回以上、通算2000回超。
ジャンルを問わず短期間で劇的なネットショップの売上アップ実績多数。
大手上場企業から生産者直売店舗等地域活性化までコンサルティング成果事例多数。

■著書

「ホームページなら小が大に勝てる! 儲かる会社 ランチェスター戦略 (ビジネスアスキー)
「圧倒的利益」を生み出すキュレーション・マーケティング―独自性を創出する10の視点」(ごま書房新社)
他、計7冊。

「水上 浩一EC実践会 for FutureShop2」公式ホームページ
http://www.ecjissenkai.com/

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