クッキーレスで自社ECサイトの運用はどう変わる?マーケティングへの影響と対策を解説
goo Search Solutionによるコンバージョン率アップの施策
サイト内検索エンジン「goo Search Solution」で実現できる、コンバージョン率アップにつながる施策を解説します。自社ECサイトのコンバージョン率に課題を感じている方はぜひ参考にしてください。
1. キーワード入力を補助する
検索窓でのキーワード入力を補助する機能を実装すると、サイト内検索のUX改善につながります。特にスマホサイトは入力フォームが小さく入力ミスが起きやすい上、片手で操作することも多いため文字入力をわずらわしく感じるユーザーもいるでしょう。そういったユーザーの離脱を防ぐには、次の3つの機能が特に効果的です。
キーワードサジェスト:検索窓に文字を入力すると、キーワードの候補を先読みして表示する機能です。ECサイトでよく使われる検索キーワードや、ユーザーが過去に使ったキーワードを表示します。また、キーワードとカテゴリを組み合わせて表示することも可能です。
タッチサジェスト:絞り込み条件(ファセット情報)を検索窓の下などに表示し、ワンタップで検索条件に追加できる、スマホサイト向けの機能です。ユーザーの入力の手間を省いて、目的の商品にたどり着きやすくできます。
ハッシュタグ検索:商品の特徴を表すキーワード(ハッシュタグ)を商品情報(商品名や説明文など)から抽出し、検索窓の下や商品ページなどに表示します。商品の再検索や回遊を促すことで、離脱防止と新たな購入体験の創出へつながります。
2. キーワードに合致した商品をもれなく表示する(表記ゆれ対策)
商品検索の過程でユーザーが離脱することを防ぐには、キーワードに合致した商品を検索結果にできる限り漏れなく表示することも重要です。ユーザーの探している商品がECサイトで販売されていても、検索結果に商品がヒットしなければ、ユーザーは「商品がない」と判断してECサイトから離脱してしまいます。
商品があるのに検索結果に表示されない原因の1つは、サイト内検索エンジンが表記ゆれを吸収できていないためです。表記ゆれとは、キーワード検索において同じ商品を探しているのに、検索窓に入力する単語が異なることを指します。例えば「ゴミ箱」を検索する際に「ごみ箱」「くずかご」「ダストボックス」といった異なる単語が使われるのが表記ゆれです。
表記ゆれは類義語や送り仮名、略語、スペルミス、誤字など、さまざまなパターンがあります。そういった表記ゆれを吸収するためにgoo Search Solutionでは「表記ゆれ辞書」を使用します。
表記ゆれ辞書とは、サイト内検索で発生する表記ゆれのパターンを登録したデータベース(辞書)です。先ほど例に挙げた「ごみ箱」「くずかご」「ダストボックス」という言葉が「ゴミ箱」と同じ意味であることを辞書に登録し、どの言葉で検索しても検索結果に商品が表示されるようにします。
goo Search Solutionでは、ポータルサイト「goo」の運営を通じて蓄積した膨大な量の表記ゆれ辞書によって一般用語を広くカバーしています。さらに、クライアント側のECサイトで発生した表記ゆれをAIが学習し、オリジナルの表記ゆれ辞書を生成することも可能です。
詳しくは「表記ゆれ辞書について」を参照してください。
3. ユーザーが探している商品を検索結果の上位に出す
サイト内検索の検索結果にたくさんの商品が表示される場合、ユーザーが検索結果を最後まで見てくれるとは限りません。ユーザーの探している商品が検索結果に埋もれてしまわないように、検索結果の上位に表示することも重要です。goo Search Solutionでは次のような機能によって検索結果を最適化しています。
並び順を最適化:ユーザーが検索窓に入力したキーワードと、その後の行動(商品閲覧や購入など)に関するログをAIが解析し、検索クエリごとにもっともコンバージョンしやすい商品を上位に表示するなど、検索結果を最適化します。
パーソナライズ:ユーザーの行動ログからユーザーの属性情報や行動データなどを解析して、商品とユーザーのマッチ度が高くなるよう検索結果を表示します。個人以外にも「性別」「年齢」「個人・法人」など任意のセグメントで最適化することも可能です。
ダイレクト検索:特定のキーワードと返却する内容(URL)をあらかじめ設定しておき、そのキーワードの検索結果にセールバナーや特集ページなどをダイレクトに表示します。
4. ECサイト内でユーザーの回遊を促す(レコメンド)
商品を探しているユーザーに対して、類似商品や関連商品をレコメンドして回遊を促すこともコンバージョン率アップにつながります。
goo Search Solutionのレコメンド機能は、ECサイトのログ(閲覧履歴や購買履歴など)をもとに「この商品を見た人はこの商品も見ています」「この商品を購入した人はこの商品も購入しています」といった提案が可能です。
また、商品名や商品説明文などを解析して商品同士の類似性を判定し、「この商品に似た商品はこの商品です」といったレコメンドを行うこともできます。
さらに、ユーザーの年齢や性別、居住エリア、閲覧履歴、購入履歴、お気に入り登録の履歴などをもとに、レコメンドの内容をパーソナライズすることも可能です。
まとめ
本稿の前半で解説したように、サードパーティークッキーに対する規制は世界的な潮流であり、当面は規制が厳しくなることが想定されます。クッキーレス時代の本格的な到来に備え、ファーストパーティーデータを活用したマーケティング施策の強化や、サードパーティークッキーに依存しない広告効果測定の方法を導入するなど、必要な対策を講じてください。
また、ECサイトの外から顧客を獲得する選択肢が減る可能性も見据え、これまで以上に既存顧客とのつながりを強化することや、ECサイトのコンバージョン率を上げる取り組みも欠かせません。そして、ECサイトからユーザーが離脱することを防ぐ方法の1つとして、本稿で解説したサイト内検索の改善策も参考にしてください。
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